小さい頃から家にあるピアノを弾くことが好きでした。もともと、母が幼い頃、ピアノを習うのが夢だったものの、貧しくて言えなかったということもあり、大人になってから買ったピアノが家にあったんですよね。

少し習ったこともあったのですが、言われた通りに弾くことができず、自由に弾いている方が好きでしたね。ピアノを弾いているときは全く苦を感じず、将来はピアニストになりたいなと思っていました。ただ、そのための教育を受けていないことは理解していたので、恥ずかしくて誰にも言ってはいませんでした。

また、通っていた中学校では成績がよく、高校は地元群馬の国立高専に入ることになりました。ところが実際に入学してみると、勉強に全然ついていけなかったんです。私にとって初めての挫折でした。

そんな状況で夏休みを迎えると、どうしたらいいかわからなくなり、段々学校に行きたくなくなってしまったんですよね。ちょうど、バンドを初めたこともあり、逃げるようにその楽しさにのめり込んでいきました。そんな調子だったので、親からは音楽に対して、反対されていましたね。

それでも音楽がしたかった私は、高校を辞めて家出をすることに決めたんです。本当に当ても無く家を出て、他の人にも迷惑をかけないため、知人の家にも泊めてもらうことなく、15歳にして路上生活を始めました。

それから、まずは人に迷惑をかけないために自立しなくてはと思い、クラブシンガーの仕事を見つけてから、保証人無しで賃貸の契約ができる20歳まで、これでなんとか生きていこうと考えたんです。

ところが、あるすごく寒い日に、仕事で乗った新幹線で倒れてしまい、終点の新潟の病院に入院することになり、そこで親に場所がばれてしまったんです。もちろん、そのまま実家に戻ることになり、家出生活は終わりを迎えました。