アイディアに「人」が集まるような仕組みを!私が作りたい新しい世界観。

やりたいことや叶えたい思いなど、何かアイディアを持った人たちが仲間集めをすることができる「クラウドチーミング」という、新しい概念のサービスを運営されている加部東さん。外資コンサル、海外の上場企業という輝かしい経歴を経て、独立を思い立った背景には一体、どのようなキッカケがあったのでしょうか?

加部東 大悟

かぶと だいご|クラウドチーミングサービス運営
インターネットを活用したクラウドチーミングサービス『ココカラ』を運営する、
株式会社ココカラの代表取締役会長を務める。

ココカラ

乗り物と物理が好きでした


物心がついた頃から、乗り物が好きでした。父が防衛庁に勤めていたので、基地祭などで飛行機を見たり、両親によく鉄道を見に連れて行ってもらったりと、乗り物と接する機会が多かったので、気付いたときには好きになっていた気がします。

また、学校では理系の科目に興味があり、その中でも特に物理が好きでした。

ボールを投げる、机の上でコップを滑らせる、といった現象を、計算式で表現できることや、コンピューターを使ってシュミレーションできてしまうことが、とても衝撃的だったんです。

そんな様に、乗り物と物理に興味があったことから、次第に将来はメーカーの技術職になりたいと思うようになり、大学は造船・航空工学を学ぶことができる、とある国立大学へ進学しました。

入学した大学では、4年生から研究が始まることになっていたのですが、それが楽しみで仕方なかった私は、早い段階から入りたい研究室を決めていました。

その後、やや退屈な教養科目が多い3年間を経た後、4年生になった時に、当初から希望していた研究室に入り、「飛行艇」という、水中から飛び立つことができる飛行機の研究をすることになりました。

元々、卒業後の進路については、あまり具体的に決めていなかったのですが、研究をたった1年だけで終えてしまうことはもったいないと思い、大学を卒業した後は、そのまま大学院へ進むことにしました。

コンサルティングという選択肢


大学院では学部時代に引き続き、飛行艇の研究をしてしました。飛行艇は、飛行機の動きと船の動きを兼ね備えていて、研究を進めていくと、複雑なシュミレーションや計算をしなければならず、頭がごちゃごちゃしてしまい、とても大変でしたね。少しずつ卒業後の就職を意識するようになり、メーカーや研究所に勤めている大学の卒業生の方々と、お話をする機会が増えていきました。

ところが、お話を聞いていくうちに、一技術者の意見はなかなか会社に反映されにくいことや、必ずしも自分のやりたい研究をやらせてもらうことができないことなどを知りました。また、そういった会社の意思決定を担うポジションにたどり着くまでに、何十年もかかることを知っていくうちに、メーカーの技術者になるということに対して、少しずつ違和感を覚えるようになっていったんです。

そんな中で、ある時にとある先輩から「会社の意思決定を外から手助けする、戦略コンサルティングという仕事がある」ということを教えて頂き、興味を持つようになっていきました。その仕事ならば、会社の外からにはなるものの、やりたかった研究や製造の方針の意思決定に関わることができると思ったんですよね。

そういった経緯から、最終的に、就職活動で一番最初に内定を頂いた、とある外資系の戦略コンサルティング企業に就職することにしました。

入社直後は、まずはとにかく何でもやり、たくさんのことを吸収したいと思い、あえて「このプロジェクトがやりたい」という希望は出さず、様々な先輩の下で、データ分析や資料作成などのサポート業務に3年ほど従事しました。最初は財務諸表がなにかも分からないところからのスタートでしたし、「考え抜く」ということを理解していなかったので、厳しい先輩からはひたすら「考えろ」と怒られるので、大変なことばかりでしたね。

勢いで決めたシンガポールへの挑戦


入社して3年経った頃からは、製造流通業本部という部門で、メーカーや航空・鉄道業界の企業、アパレル業界などを相手に、直接提案をする仕事を任せてもらうようになっていきました。

会社の風潮として、コンサルにありがちな先生のような上から目線ではなく、あくまでクライアント様と同じ目線で提案をする、というポリシーがあったので、クライアント企業の社員の方々と一緒になって、具体的な戦略を考えていくことは、非常に楽しかったですね。

それから更に3年が経ち、入社6年目にマネージャーへ昇格するという、節目のタイミングを迎えたことで、今後の自分のキャリアについて改めて考えることにしました。

そこで、この先もコンサルタントとして働くことも悪くないと思う一方で、実際に会社の中から経営の意思決定に関わる仕事がしたいと思うようになり、事業会社へキャリアチェンジをすることにしました。

業界や国内外問わず、色々な選択肢を考えたのですが、先にシンガポールで働いていた妻から、労働環境が整っていて経済的に伸びているため、働いていて楽しい、という話を聞いていたので、シンガポールで働くことに興味を持っていたんです。

ちょうどそんな時に、登録していたヘッドハンティング会社から、シンガポールの上場企業を紹介して頂いたので、面白そうだと思い、その話を受けることにしました。

英語に関しては一切喋れなかったので、途轍もなく不安でしたが、行ってしまえば何とかなると思い、最終的にはほとんど勢いで飛び込みましたね。

信頼する仲間と挑戦をしていきたい


入社後は子会社の営業案件の管理や提案書作り、海外の投資家を訪ねて回る業務などを行いました。

海外への出張が非常に多く、年間で約70フライトも飛行機を利用していたので、ほとんど休みはありませんでしたが、それ自体を楽しんでいた気がします。

そのような沢山の海外出張の中で、ドバイや北京などを訪れた際に、いわゆる「大金持ち」と呼ばれる方々にお会いする機会が沢山ありました。

でも、彼らの生活する様子を見ていると、全ての欲求が満たされた不自由ない自分の人生に、どこか飽き飽きしているように感じられたことが、とても印象的でした。

また、何とかなると思っていた英語は、なかなかうまく話せる様にはなりませんでした。最初の頃はそれが原因で、会社の現地スタッフに、嫌われてしまうこともありましたね。

その後、働きながら英語の勉強を続け、日常会話レベルまでは何とかなったのですが、ビジネスの交渉では、微妙な言い回しの違いで、纏まるものも纏まらないため、重要な会議などではプロに任せていました。

そんな環境で働き3年がたったある時、自分より半年ほど遅れて会社に入ってきた、信頼していた3つ年下の後輩から「面白い事業プランがあるんですが、一緒にやってみませんか?」という誘いを受けたんです。

そのプランは、何かやりたいことや思いを持っている一方で、スキルや仲間が足りなくて困っている方のために、アイディアと「人」が出会えるような、インターネット上のプラットフォームを作る、というものでした。その話を聞いた時、シンプルに「これは面白いかもしれない!」と思ったんですよね。

私は、仕事で沢山の大金持ちにお会いする中で、裕福な代わりに飽き飽きした人生を送るより、「信頼できる仲間と、自分が楽しいと思える挑戦を続ける人生を送りたい」と思うようになっていました。

また、直接的に会社の事業に関わる仕事を求め、コンサルから事業会社移ってみたものの、ホールディングスカンパニーだったため、どこか現場感がなく、少し物足りなさを感じていたんですよね。

そんな背景から、思い切って後輩と共に会社を辞めて、Facebookアカウントすら持っていなかったほど、ITのことを知らない状態で、インターネットの事業プランの立案にチャレンジすることにしました。

やりたいことに「人」が集まる場を作る


とはいっても、会社を辞めた頃は、事業がうまくいくかどうかわからなかったので、いきなり起業したりはせずに、まずは趣味のように気軽にスタートすることにしました。しかし、取り組むうちにどんどん熱が入り、2104年5月には会社を設立して、本格的に取り組んでいくことになりました。

現在は『ココカラ』という、やりたいことや思いを持った方と、スキルを持った方や、その思いに賛同する方同士をつなげる「クラウドチーミング」という新しい世界観のサービスを運営しています。最近は徐々に、クラウドファンディングの普及によって、やりたいことに対して、お金が集まるプラットフォームは生まれつつあります。

でも一方で、やりたいことに対して「人」が集まるプラットフォームは、起業向けの、ハードルが高いものしか無いように思えます。また、私の身のまわりを見ただけでも、やりたいことが具体化していない方が沢山いる、ということも感じているんですね。

なので、まずはこの『ココカラ』というサービスを拡大していき、沢山の素敵な「企画」と「人」を集めることで、やりたいことがある人だけでなく、やりたいことが具体化していない人にとっても、沢山のキッカケを提供できるような場を作っていきたいと思っています。

また、私はこれまで「その瞬間ごとに見たことのない世界に飛び込む」というポリシーを大切にしてきたので、まだ、この先の明確なやりたいことは見つかっていないんですよね。

なので、将来的には私自身も『ココカラ』のユーザーとなって、思いを共有できる仲間を見つけながら、積極的に色々なことに挑戦していきたいです。そうやって『ココカラ』を通じて、世の中の人たちに、人生においては決して大きなインパクトではないかもしないけれども、例えば、山椒のようにピリリと効く、インパクトを与えていけたらいいな、と思いますね。

2014.07.30

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