愛知県名古屋市で生まれました。幼稚園の頃はまわりに馴染めなくて、友達もなかなかできませんでした。行きたくないと母にダダをこね、幼稚園を何回も変えてもらいました。

小学校でも友達ができなくて、社交的なタイプの友人に嫉妬心を抱いていました。成績も下から数えた方が早いくらいで、コンプレックスの塊でしたね。

中学校ではなんとなく野球のクラブチームに入りました。運動神経が悪く、毎日300回以上素振りをしていたのですが、それでも打てるようにはなりません。そんな状況を見た中学の同級生から「取り柄なしくん」というあだ名をつけられました。悔しいというよりは「自分は確かに何事にもセンスがないし、こんなもんだよな」くらいに思っていました。

中学最後の試合で、あだ名をつけた相手がいるチームと対戦しました。大きく点差をつけられ、コールド負け寸前の回で自分に打席が回ってきました。これが最後の打席だと思うと、毎日300回素振りをしたことが走馬灯のように蘇ってきました。我ながら、よく頑張ったなと思いましたね。

すると、不思議と気持ちが落ち着き、集中して打席に臨むことができました。ピッチャーが球を投げた瞬間、ただ無心でバットをフルスイングしました。すると、相手の球をジャストミート。打った球はぐんぐん伸び、スタンドに飛び込んでいきました。人生最後の打席で、人生初のホームランを打つことができました。

試合には負けましたが、ちゃんと努力していれば必ず良い変化があるんだなと実感しました。「自分の人生、こんなもんだよな」と終らせるのはもったいないと考えるようになりましたね。