東京都で生まれ育ちました。父がプロレスラーで、よく道場に連れて行かれました。物心つく前から道場で遊んでいたので、自分も大人になったらプロレスラーになるんだと当たり前のように思っていました。

中学生になった時、父の勧めで柔道を習い始めました。将来プロレスラーになるためにも、柔道で力をつけたいと思っていました。

柔道の関係者は父のことを知っている人が多く、常に比較されました。試合をしていると、周りから「坂口選手の息子」という目で見られます。でも、僕は大柄な父とは対照的に小さくてガリガリで、強くもありません。しだいに「坂口」という名前が重荷になり、嫌になっていきました。

高校卒業後は父からの勧めで体育大学に進学し、レスリング部に入る予定でした。しかし卒業前に喧嘩したせいで、その話が立ち消えになりました。当然、父にはものすごく怒られました。

このとき、これまで押さえ込んできた父への反発心が爆発し、父の敷くレールからは外れる決意をしました。プロレスラーになるのはやめて、肉体労働でもしようと思い、土木の専門学校に通うことにしました。早く手に職をつけて家を出て、坂口の名前と決別し、父と関わりのない世界で生きたいと思ったのです。