進路については、父の影響もあって、獣医学部を受験することに。獣医学部は、医学部と同じくらいの偏差値が必要です。しかし、そのレベルには到底追いついていませんでした。勉強するようにはなったものの、真剣に取り組んでいなかったんです。案の定、試験は不合格でした。

悔しかったですね。大学に行けないことよりも、誰かに試験で落とされたことに猛烈な悔しさを感じました。それで勉強するエネルギーが沸いて、来年こそは絶対に合格してやると、上京して浪人することを決めました。

東京の予備校では、寮に入って、名門大学への入学を目指し、必死で勉強しました。名門と言っても、同じ人間が受かっているんだから、1年間頑張れば合格できるだろうと、ご飯も食べず、人とも喋らず机に向かいました。僕が勉強している間、昼飯食ってるやつらは、みんな落ちればいいやとも思っていましたね。それほど無我夢中に勉強しました。

そして迎えた2回目の受験シーズン直前、彼女が出来て、勉強に身が入らなくなりました。彼女は、高校時代に好きだった子で、突然連絡が来て、付き合うことになったんです。地元の広島にいる彼女とは遠距離恋愛で、毎日何時間も電話をしました。勉強する時間が一気に減りましたね。その結果、志望大学に全て落ち、広島に戻って浪人することになりました。

浪人生活2年目、1年目で勉強した分、余裕があるだろうと思い、遊びながら予備校に通っていました。結局、第一希望の大学入試は見事に落ちました。

そんな僕を見て、一緒に住んでいたおばあちゃんが「滑り止めの大学への入学金を払う」と言い出したんです。希望大学に落ちた時の保険で受けた大学の入学金を、「あんたが全部落ちたら、大変だから」と言って、払ってくれたんです。

その時、100%エネルギーを注いだわけではないのに、おばあちゃんにそんなことを言わせてしまうのは、情けないし、申し訳ないと思い、勉強に本腰を入れようと決め、もう一度浪人をしました。そしてついに、神奈川にある大学の獣医科に合格することができました。